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コラム 2024.08.20 チョキスタ:注目のAIガジェット、「rabbit r1」

KDDI America


Gen AI Summit

rabbit r1とは

 rabbit r1は、2024年1月のCESで発表された手のひらサイズのAIガジェットで、ChatGPT3.5をベースとし、音声とタッチパネルで操作を行います。CESの中では最も注目を集めたデバイスだとも言われており、CESではクローズドなキーノートが開かれたのみで、ほとんどの一般来場者は会場でそのデバイスを見ることも触れることもできませんでした。一方で、発売日(発表からわずか24時間)での商品オーダー数は1万台を超え、同社の推定出荷台数の約20倍の規模となりました。現在までに10万台以上のオーダーがあったとされています。

 80~90年代の懐かしさを感じさせるrabbit r1のデザインは、ストックホルムに拠点を置く話題の電子機器メーカーTeenage Engineeringが、開発はスタートアップ企業のRabbit, Inc.がそれぞれ手掛けています。このデバイスは、LAM(大規模アクションモデル)を採用しており、アクションを実行し、Web検索や音楽ストリーミングなどのタスクをサポートするように設計されています。

Gen AI Summit

他デバイスとの比較画像。AIPin(左)、rabbit r1(中)、iPhone(右)

rabbit r1でできること、できないこと

できること

  • 音声コマンドにより検索、質問への回答(回答内容は音声だけでなくテキストでも表示)
  • カメラを使っての写真撮影
  • 2言語間のリアルタイム翻訳
  • 音声録音、文字起こし
  • 以下のメジャーアプリとの連携 ※順次追加予定
    • Uber - 配車予約
    • DoorDash ‐フードデリバリー
    • Spotify ‐ 音楽再生
    • Midjourney - AI画像生成
  • カメラを使って周囲の状況を把握、説明

できないこと

  • 電話をかけたり、メッセージを送受信したりすること

市場の評価と感想

 Rabbit r1の課題としてはいくつかあります。まず一つ目は、カメラに被写体や周囲の説明を求める際に、認識できなかったり誤った情報を与えたりすることです。さらに、連携可能アプリも4つと少なく、それらのアプリの操作性という観点でも、スマホアプリには劣ります。最後に、メディアの基本機能の欠如が挙げられます。音量調整やアラーム、タイマー、写真・動画の保存機能が無いのも欠点です。

  ネットなどでも辛辣なレビューが多く見受けられますが、これからアップデートを通して、新機能が追加されたり、現在課題となっている点が改善されることは大いに考えられます。まだAI搭載ガジェットは黎明期であるため、これからどう発展をしていくのか、期待が寄せられます。

免責事項:
このニュースレターに記載されている意見は、あくまで著者の個人的な見解であり、 KDDI America, Inc または他の企業や組織の見解や意見を反映するものではありません。

KDDIアメリカ

KDDIアメリカ(本社:ニューヨーク)は、1989年に設立され、以降30年にわたりワンストップのICTソリューションを提供しています。米国に8拠点展開し、サービスエリアは北米だけでなく中南米もカバーしています。お客さまに最適なデジタルトランスフォーメーションを実現するべく、近年は、既存のICTソリューションの提供だけでなく、アプリケーション分野におけるコンサル・構築などを強化しています。
こうした取組みをとおして、お客さまの挑戦を全力でサポートしていきます。

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執筆者

Nozomi Isshiki

KDDI America

一色 望 / Nozomi Isshiki

KDDIオープンイノベーションファンドのアメリカ サンフランシスコ拠点でスタートアップとKDDIの事業創造を目指し、ディールソーシング(投資先探し)と投資評価に取り組み、既存の投資先企業もサポートしながらMUGENLABO Magazineの制作に携わる。
趣味は世の中のトレンドサーチと、美味しいお店巡り、旅行、ジム通い。