Apple元社員が立ち上げた、サンフランシスコ発のスタートアップHumaneは11月9日、スマホに代わる次世代ウェアラブルデバイス「Ai Pin」を発表し、11/16には一般事前予約を開始しました。
Ai Pinは、シャツやブラウスなどの衣服の胸元にマグネットで装着できる小型のウェアラブルデバイスです。カメラとQualcommのチップを搭載しており、通話やテキスト作成、写真撮影ができたり、Open AIベースのバーチャルアシスタントに話しかけたりすることができます。AI Pinは、スマートフォンのようなスクリーンは有しておらず、音声とタッチパッド、ジェスチャーで操作します。また、レーザーインクディスプレイを採用しており、レーザーで手のひらにテキストや画像を表示することが可能です。
Humaneは、iPhoneに携わった元Apple社員の夫婦が創業したスタートアップです。同社は、AppleやMetaが取り組むAR/VRヘッドセットとは異なるアプローチを採用し、AIを活用した画期的なUIUXを提供しています。HumaneはこれまでにSalesforce CEOのMarc Benioff氏、 Microsoft、LG、Volvo, Qualcomm、そしてOpenAI CEOのSam Altmanなどから合計2億4000万ドルもの資金を調達しています。
AI Pinに対するテック界隈の注目度は非常に高く、発売前から期待の声が寄せられていましたが、先日のローンチイベントでは具体的な特徴や機能に関して詳細が不明確なため、一部では懐疑的な声も挙がりました。デバイスの本体価格は699ドルで、それに加えて月額24ドルのサブスクリプション料金が必要です。現在はアメリカのみの販売で、初年度に10万台の販売が見込まれていますが、強気の価格設定だけに、今後の売れ行きに更なる注目が集まっています。
Humaneは、AI Pinを通じて、AIを日常生活に溶け込ませ、人間の能力を高めることを目指しています。また、このデバイスが将来的にスマートフォンに代替する可能性があると信じています。ChatGPTのようなAIサービスが注目を集める中、今後はAIサービスを組み込んだハードウェアが数多く登場するとみられています。Ai Pinはそれらの先駆けであると報じられています。米国に住んでいる特権を使って、筆者は早速このデバイスの先行予約を行いました。商品が届くのは24年初頭だそうです。実際に商品が届いたら使い倒してまたレポートを書きたいと思います。